2013/02/05 Tue. 01:52:51 edit
使役動詞 fare「させる,してもらう」の基本的な例をもう一度あげておきましょう.
(1) Maria fa mangiare Luigi. マリアはルイージに食事をさせている.(自動詞)
(2a) Maria fa mangiare le lasagne a Luigi. マリアはルイージにラザニアを食べさせている.(補語付き,能動的,不定詞の主語は a)
(2b) Maria fa mangiare le lasagne da Luigi. マリアはラザニアをルイージに食べさせている.(他動詞,受動的,不定詞の主語は da)
(3) Maria fa mangiare le lasagne. マリアはラザニアを食べさせている.(他動詞,受動的,行為者なし)
使役動詞の fare の用法で注意すべき点がいくつかあります.
まず,fare には不定詞を続けますが,この不定詞は必ず純粋な形になります.つまり,必ず現在能動不定詞の形で,補語人称代名詞弱形がつくこともありません.受動の意味の(2b)(3)の場合にも,補語人称代名詞弱形(mi, ti, gli など)はどの要素に対しても使えますが,不定詞には決してつくことはなく,fare のほうにつきます.例えば:
Maria lo fa mangiare. マリアは彼に食事させている.
Maria le fa mangiare a/da Luigi. マリアはルイージにそれを食べさせている.
Maria gli fa mangiare le Lasagne. マリアは彼にラザニアを食べさせている.
Maria gliele fa mangiare. マリアは彼にそれを食べさせている.
Maria le fa mangiare. マリアはそれを食べさせている.
となり,決して Maria fa mangiarlo. などとはなりません.
動詞の補語に,a を伴うような不定詞が来る時には,不定詞の主語との混乱を避けるために,da を用います.
Il professore ha fatto telefonare al dottore dalla sua segretaria. 教授は自分の秘書に,博士に電話させた.(telefonare a ... …に電話する)
しかし,不定詞の間接補語が人称代名詞弱形になった場合には,不定詞の主語は a のままで問題ありません.
Il professore gli ha fatto telefonare alla sua segretaria. 教授は自分の秘書に,彼に電話させた.
構文の傾向については,不定詞の主語(あるいは行為者)が,人物である時は da を使う(2b)の構文が好まれる傾向があるようです.
再帰代名詞を用いる場合には,もう少し複雑な規則があるので,また別に見ることにします.
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